アウトリーチ・コンサートとは?

演奏会に行くことのできない人たちのために,学校や施設などへ演奏家が自ら出向いて演奏すること ― これを「アウトリーチ・コンサート」といいます。最近では日本でも,多くの演奏家が使命感を持ってこの「アウトリーチ・コンサート」の活動に臨むようになりました。
私が最初にこのような活動を意識したのはドイツ在住の頃です。今世紀を代表するヴァイオリニストであるユーディ・メニューインが提唱した,この「アウトリーチ・コンサート」の基本となる理念を受け継ぐ団体「Live Music Now」のオーディションに合格して,様々な施設に出向いて,それぞれの要望に応える形で演奏活動を行い,その重要性に目覚めました。日本に帰国してからも折に触れて離島や辺境地の学校や,各地の施設・病院を訪れながら演奏しています。初めてナマの音楽に触れる子どもたちの表情や人生を重ね合わせて演奏を聴いて下さる方々の感性から,私も多くを受け取りまた,演奏活動に大きな影響を与えられています。
辛い時や寂しい時,私の傍らには常に音楽がありました。偉大な作曲家たちが遺した作品は,行き場のない感情に道しるべを示してくれたり,前に進む勇気や希望を与えてくれるものだと,心から実感しています。
「アウトリーチ・コンサート」を通して,一人でも多くの方に音楽と出会っていただきたい・・・
この活動はライフワークの一つとしてこれからもずっと実践していきたいと思います。

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